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DTZの四半期レポートから思うこと

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DTZのレポートによると、第1四半期のバンコクコンドミニアム市況は、CBDは売行き好調で6割の販売達成率を維持しているし、オフィスマーケットの市況もよい、しかし一方、店舗等のリーテイルマーケットは、近い将来、市況が悪くなる可能性があるとのこと。

特にコンドミニアムマーケットについては、CBD以外のプライムロケーションとはいえないプロジェクトの売行きが落ち込んでいる。

また、ランスアンのナヴァラ・レジデンスのようなラグジュアリー物件は、販売開始後すぐに完売となったが、こういうハイエンドの高級プロジェクトは今も売行き好調を維持している。(注:ナヴァラ・レジデンスについては、
私も大注目していたので、この場所でのフリーホールドというその希少性を長々と強調した上で、ランスアン通りのヴィンテージ・プロジェクトでプリセールの販売開始前に、これは買いだ、とレポートしました)

また、このレポートによれば、各デベロッパーは販売在庫の一掃に注力するため、昨年末から新規プロジェクトの発表を遅らせてきたが、そのしわ寄せもあって、今年後半には一挙に大量の新規売り出しが出ると予測している。

以上、これまで私はCBREやコリアーズ等のコメントをレポートしてきましたが、内容的にはほぼ一致していて、特に目新しいものはありません。つまり、バンコクのコンドミニアム市況の現状認識は全員一致しているということです。

そこで私が思うのは、今年後半の新規プロジェクト大量供給により、どのデベロッパーも過当競争で苦戦するはずであり、それに伴ってプレビルドのリセールや中古物件でも弱気になった投資家が安値で出してくるだろうということです。

つまり、これは日本人投資家にとってまたとない買いのチャンスではないかと思うのですが、こういう時期はマーケット全体が弱含むので、この先ますます価格が下落するのではないか、下手をするとバブル崩壊が始まるのではないか、と最悪のことも考えてしまうのでなかなか踏み切れないものです。

しかし、投資とはそんなもので、
少なくとも私は、現状のマーケット水準程度でバブル崩壊などという話はありえないと考えているし、その理論武装もできているつもりです。

また、アジア通貨危機以降のコンドミニアム市場の長い上昇トレンドから見ても、今の低迷期はそう長くは続かないと考えていて、もしこういう逆張り的な投資を狙っているのであれば、今の時期を逃すと、次のチャンスは向う数年巡ってこないのではないかと考えています。

東南アジア最大のSC、バンコクモール始動

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東南アジア最大といわれるバンコクモールの開発がいよいよ始動したようです。

これは、総工費600億円をかけた巨大なSCですが、現在、EIA(環境影響調査)の認可待ちであり、早ければ年内着工ということになりそうです。

また、バンコクモールの大きさだけでなく、これが周辺のコンドミニアム市場に与える影響についても大きなものがあると思います。

同じモールグループによる現在のプロンポン駅前SC開発、エンポリアム、エムクオーティエ、エムスフェアーも大きな開発ですが、既にこの周辺のコンドミニアム価格は平米30万バーツ近くになっているところもあり、最後のエムスフェアーが完成しても、今更コンドミニアム価格を引き上げる効果はそれほどないように思います。

一方、このバンコクモールの場合、BITECという幕張メッセのような見本市会場以外、ほとんど何もなかったバンナーに、突如、東南アジア最大級のミックスユース・コンプレックスが開発されるのであり、現在の平米10万バーツ前後が市場価格の周辺コンドミニアムに与えるインパクトは、相当なものがあると思います。

それにもしかすると、バンナーやウドムスクのコンドミニアム価格は、将来、オンヌットに匹敵するようになるのかもしれません。

ところで、私は個人的には、バンナー駅より、1つ手前のウドムスク駅の方が、昔からの街並みと生活感があって好きなのですが、近代的な駅前開発が進んでいくという意味では、バンナーの方が買いなのかもしれません。

いずれにせよ、このバンコクモールの開業は、オンヌットからベーリングにかけてのグリーンライン沿線コンドミニアム市場にプラス要因であることは間違いないと思います。

パープルラインはデベロッパーの投機で自滅か?(その4)

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これまで、パープルラインに関して悪いレポートを中心に書いてきたので、ややバイアスがかかっているかもしれません。従って、公平を期すために、もう少し、ポジティブな記事も紹介しておきます。

これは、最近、ザ・ネイションに載ったコリアーズの調査結果ですが、8月の正式開通後、パープルライン沿線で売出されるコンドミニアムの新規プロジェクト売出し価格については、30%から50%高くなることが見込まれるということ。

この理由は、昨年1年間で沿線の地価が最大で30%も上昇したためとのことで、特にタオプーンでは既に地価がワー(4平米)当りで50万バーツにも達したとのこと。もっとも、AREAの調査報告では、ワー当り25万バーツということでとやや違いがあるが。

一方で、ナイトフランクによれば、パープルライン沿線で今年竣工引渡しが行われるユニットだけで、15,525ユニットもあり、合計で7万ユニットものコンドミニアムが年内に存在することになる。

以上ですが、一見するとパープルライン沿線の新規プロジェクトは引き続き値上りが続いていて、前途洋々という印象を受けます。

しかし、よく読むと分かるのですが、これはマーケットの需給関係で価格が上昇しているのではなく、単に地価の値上りでコストが上がったため、新規プロジェクトに限っては、今後30%から50%も価格が高くなるということを言っているだけであり、この値上りが現在の中古市場をも牽引するかというと、疑問だと私は思います。

つまり、ナイトフランクの調査結果にあるように、今年の末には、なんと7万ユニットもの築浅完成物件が、このわずか23KMの沿線区間のリセールマーケットに存在するということであり、これから出る新規プロジェクトの値上りがこの大きな中古市場を引っ張れるとは、とても思えません。むしろ、この大量の中古物件が重しとなって、新規供給物件は相当苦戦するのではないかと、私は思います。

また、上の表は現地紙のターンセータギットに最近載ったものですが、パープルラインは現時点で1万ユニット近い販売在庫があり、今から値上りした土地を仕入れて、更なる新規プロジェクトを始めようとしているデベロッパーは、正に投機的行為であり、このブログの主題の通り、やはり自滅する可能性が高いような気がします。

ということで、結局、ネガティブな意見に行き着いてしまいましたが、筆者がそう思っている以上、仕方がない結論なのかもしれません。

パープルラインはデベロッパーの投機で自滅か?(その3)

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これまでの内容をまとめると、昨年末にプラスプロパティが出した予測通りの展開となっているようであり、これについては、再度、以前のブログ、来年のコンドミニアム・マーケット予測、を読んでいただけたらと思います。

特にこの中でプラスプロパティが言っているこの部分、「今の原油安、株式市場の低迷、預金金利低下の中、不動産だけが資産価値が上がっているということもあって、確実な投資対象と見られているが、特にこれから最低4年位保有できる中期投資家にとって、コンドミニアムは非常に魅力のある投資対象となっている」というコメントは注目しておくべきだろうと思います。

また、同じく昨年末に、日本人はやはり築浅中古が買い、の中でもレポートしたように、コリアーズの次のコメントは特に注目に値するものです。

「バンコク都内の築浅中古市場は新規で売り出されるプロジェクトより15%から20%安いことから今も活気がある。コリアーズによれば、政府の刺激策が発表されてから相当数の中古物件が市場で売り出されたが、実際に取引が活発なのはスクムビット、ランスアン、シーロムといった供給が限られているCBDだけとのこと。

また、通常はプレビルドのプロジェクトが竣工引渡しを迎える時には多くのゲンガムライによる転売取引が成立するのだが、今年は住宅ローンが付かないために引渡しができない事例が出ている。そして、引渡しができずキャンセルされたユニットは、デベロッパーにとって完成在庫として残ることになり、デベロッパーもかなりの値引きをして再販し在庫処分をしようとするため、他の投資家がリセールで売り出している価格よりさらに安い価格を提示してくることになる。

そんな中、今年、プロンポンとトンローは中古物件が最も人気のあるロケーションであった。その理由は便利がよく日本人テナントが多いことにある。しかも中古物件価格は新規プロジェクトのそれより4割も安い。

現在の中古コンドミニアムの人気ロケーションベスト3はアソーク交差点からラチャヨーティンにかけての2百万から3百万バーツの物件、ナナからエッカマイにかけての4百万から8百万バーツの物件、ヴィクトリーモニュメントからチャトゥチャクにかけての350万から6百万バーツの物件である」。

以上、新線のパープルラインやグリーンラインの延伸部分は、少なくとも今年1年は敬遠した方がよいということでいいと思いますが、更に、このところのブログでも何回か書いているように、最近のバンコクの不動産マーケットは、昨年までの売り手市場から、徐々に買い手が物件を選択できるような状況になりつつあります。

従って、我々のような土地勘や情報の面でハンディのある外国人にとっては、じっくり時間をかけて優良物件を選べるまたとない買いのチャンスがきているようにも思うのですが・・・・。

次回に続く

パープルラインはデベロッパーの投機で自滅か?(その2)

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さて、次はフィナンシャルタイムズのレポートです。

このところ、タイの金融機関でNPL(不良債権)が増加する兆候が出ているが、その内、70%以上が不動産関連の融資である。

これは、今のところ、金融機関にとってそれほど大きな問題にはなっていないものの、このままタイの景気が好転しなければ、次第に大きな問題になり、金融機関も無視できなくなる。

この原因は、マストランジット・システムや高速鉄道の敷設という政府のインフラ整備計画に伴い、バンコク郊外や東北地方で土地の投機買いが急増したからである。

その結果、フィナンシャルタイムズの調査では、こういう地域での住宅プロジェクトは、現在、相当な値引きをしてもなかなか売れない状況になっていて、銀行もバンコク郊外のプロジェクトの販売不振を理由に、デベロッパーに対するプロジェクトローンの貸し出しをも中止しつつある。

一方、不良債権のコンサルティング会社であるキャピタル・アドバイザリー・サービスのデータによれば、タイの不動産マーケットの2極化現象は今も続いていて、バンコク都内のプライムロケーションにあるハイエンド・プロジェクトだけが成功していて、それ以外のプロジェクトは全て苦戦しているという状況である。

しかし、今のところ、このNPLの増加は金融業界全体に大きな影響を及ぼすほどの規模ではなく、今後、不動産市況とタイ経済が回復することで、NPLの問題は解決できると、金融機関は期待している。

次回に続く

パープルラインはデベロッパーの投機で自滅か?(その1)

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パープルライン開通準備

拙著の本の中でもはっきり書いたように、私はパープルライン沿線は、デベロッパーの無謀な供給過剰が続いたため、危ないと思っています。

それもあって、私自身、2年前に損切りしてまでパープルラインから撤退したわけですが、今でもこの沿線ではコンドミニアムを買ってはいけないと思っています。

今回は、それをフォローするようなレポートがAREAやフィナンシャルタイムズから相次いで出てきたので、書いてみることにします。

まず、4月30日のバンコクポストに載ったAREAのレポートからです。

デベロッパー各社は、パープルラインの開通で今の状況が好転することに望みをかけている、という幾分絶望的な感じのするバンコクポストのキャプションで始まります。

 

女王陛下の誕生日である8月12日に正式開通が予定されているパープルラインであるが、調査機関のAREAによれば、デベロッパー各社がこの新線開通により沿線で多くの住宅需要が出ることを見込んで土地を買い上がってきた結果、沿線23キロの地価は昨年1年だけでも平均10%の値上りとなり、この中でもタオプーンの地価はワー(4平米)当り25万バーツと15%の値上りとなった。

しかし、これはデベロッパーの完全な投機的行為であり、供給過剰リスクがあるので消費者は警戒が必要であるとのこと。

 

さらに、AREAは次の理由で、パープルライン沿線のコンドミニアムの購入には慎重になった方がよいと警告している。
 

1. パープルラインの運賃が最高42バーツ(約140円)、さらにMRTに乗り換えてフアランポンまでいく場合、70バーツ(約230円)もする。


2.
 パープルラインはCBDやダウンタウンに行くためには乗換えが必要であり、通勤時間が思った以上にかかる。


3.
 
長期的にはパープルラインは地域の都市化に貢献するものの、新線開通後すぐにこの沿線が魅力的な住宅地になるわけではない。

 

次回に続く

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Developers hope Purple Line helps them earn green
The Purple Line, the newest addition to Bangkok’s public transportation system, is set to begin operating soon and in the process should make commuting from Nonthaburi to the capital city much easier. The price for plots of land near the transit line have increased significantly with the area near the line’s terminal at Tao Pun having risen the most.

Property developers hope the Purple Line will attract new buyers to areas where the train passes and are building residential projects in anticipation of demand. Of course this is more speculation than anything else and The Agency for Real Estate Affairs (AREA) president Sopon Pornchokchai told the newspaper that buyers who purchase units along the Purple Line need to be cautious.

That’s because the cost of commuting is likely to be expensive as well as time consuming since reaching central Bangkok will still require a train change. And while these factors could make the locations along the Purple Line less attractive, he added that the project will urbanize the region and provide greater business potential in the long term.

In the latest report from AREA, it was revealed the Purple Line from Tao Pun to Bang Yai had pushed up land prices by ten percent along the route y-o-y. Land around the Tao Pun station is most expensive and now has a market price of THB250,000 baht per sq. wah. This is a 15 percent increase y-o-y. Plots of land near Khlong Bang Phai station in Nonthaburi are the cheapest but still rose ten percent from 2014 prices. The average price per sq. wah here is THB85,000. 

月刊経済誌「ArayZ(アレイズ)」への連載開始

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arayz5月号からビジネスマン向けのフリー月刊経済誌、ArayZ(アレイズ)にコラム記事を連載させてもらうことになりました。

これまで、バンコクの「タイ自由ランド」の中でもコラム記事を書いてきましたが、こちらは一般読者が対象なので、専門的なことより、どちらかというと不動産投資にあまり興味のない人にとっても読める内容のコラム記事を書いてきたつもりです。

一方、今回のアレイズは駐在員等のビジネスマンを対象とした経済雑誌なので、「バンコク不動産投資」に内容を絞って書いていこうと思います。

残念ながら、現在、一部のセグメントを除きバンコクのコンドミニアム市況はよくありません。

タイ経済の低迷、家計債務の増加、厳しい銀行の住宅ローン与信基準、供給過剰など、逆風は少なくとも今年一杯続くというのが大方の見通しであり、私もそうだろうと思っています。

また、AEC発足による経済効果が一部では騒がれていますが、 今のところ目立った効果は出てないし、かつてのアセアンがそうであったように、実際に何らかの効果が出てくるにしても何年もかかるのではないか、しかも、AECは実はバンコクの不動産市場にとってはマイナス効果の方が大きいという見方もあり、現時点ではあまり期待しない方がいいと私は思っています。

そんな抽象的なことよりも、不動産マーケットが急回復を始めた2014年後半を振り返ると分かるのですが、バンコクのCBDやダウンタウンの優れたプロジェクトは、プリセールで即日完売したり、即日完売ではなくとも、高層階角部屋等の条件のいい部屋はすぐに売り切れていました。

そんな中では、土地勘があまりない、タイ語も喋れないというハンディを背負った我々日本人が優良プロジェクトを見極め、プリセール初日の早朝や前日から並んでこれはというユニットを手に入れるのは困難でした。

状況はリセール市場においても同じです。売り手は強気で、じっと持っているだけで値上りするのだから別に売れなくても構わないという姿勢の中、納得のいく価格でリセール物件を買うのも簡単ではありませんでした。

ところが、今年はバンコクの不動産マーケットは落ち着いてきています。従って、我々日本人にとっては、じっくりと優良プロジェクトを選び、リセールであれば複数の売主相手に減額交渉を進めながら、価値ある物件を購入できるチャンスでもあると思っています。

しかも、数年続いた円安トレンドも一段落し、徐々に円高傾向に反転し始めている中、とうとうマイナス金利に突入した日本では、比較的高い利回りが見込める国内の投資用不動産に人気が出ています。また、同時に、外貨資産購入による資産防衛の目的もあって、海外不動産にも投資家の興味が向かってきています。

従って、アレイズの連載では、そういう日本人投資家にとって参考になる投資情報を書いていこうと思います。

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